2022年にチリを観光して、思ったことを書いてきます。
*あくまで外国人観光客の視点で捉えたことであって、実際のチリ人や長年在住した者の意見ではありません。
①チリ人は意外と大人しいが、話せば優しい。
日本から見たラテンアメリカは、「パーティーだ!!飲め~~!!踊れ~~!!」か「ギャング、ドラッグ、犯罪」のイメージが強いのでは?実際そのようなタイプの人の割合は日本に比べれば数倍多いでしょう。
しかし、街を歩いている一般市民の様子を見ていると、どうも全体的に内向的で、あまり積極的に他人と関わろうとしていないように見えました。その場に居合わせた知らない人同士での世間話、すれ違いざまの愛想笑い、ナンパなどは多くない印象。
どうやらスリや強盗の路上犯罪が多いことから、常に周囲を警戒しているようです。→後ろから近づいてくるバイクの走行音にも敏感。
それでも、大体の店員さんはそれなりに優しく接客してくれますし、一度仲間認定した相手にはとても温かく接してくれます。
②治安と貧富の地域差が激しい。
サンティアゴ市内でも、コミューン(日本で言う区に近い?)によってかなり色が違います。富裕層地区は綺麗に整備され、緑が多く、高層ビルや立派な家が並んでいます。それに対して、落書きとゴミばかりで頻繁に犯罪が起こる地区や、時々銃声が聞こえる地区もあります。
外国人観光客が現地の治安を見分けるコツは、建物の柵の高さと威力です。
殺意を感じる鋭い棘と絶対に登れない高い柵があれば、警戒レベルを上げた方が良いでしょう。反対に、あまり怪我をしなさそうな見た目の柵、格好だけで守っているような低い柵であれば、通常の警戒レベルでOKです。
南部のパタゴニア、マガジャネス地方では、あまり高い柵を見かけることが無く、そもそも柵や塀自体を設けていない家も多かったです。南部は首都サンティアゴよりもずっと治安が良い模様。(南部地方は生活費・物価も高いため、貧困層は住めない)
北部のアタカマ砂漠がある方面、特にボリビア国境周辺地帯では、麻薬の密輸組織がうようよしていたり、不法移民が滞在していたり、治安は正直良くないとの話も現地人から聞きました。単に田舎で人口密度が低ければいい訳ではないのです。
③意外なことにドイツ移民、クロアチア移民の街がある。
今回筆者は訪れていませんが、プエルト・バラスというドイツ移民によって作られた南部の街があります。おしゃれでメルヘンな可愛い街です。富士山そっくりの山があることでも有名。
(istockphoto.comより)
また、同じく南部にあるプンタ・アレーナスの住民の7割はクロアチア移民とその子孫だそう。ボリッチ大統領もその名前から想像できる通りクロアチア系。歴代の政治家たちにもクロアチア系が多い。そのため、チリ旅行中にクロアチア料理を楽しむのもアリです。
④オンセ(Once)という朝食のような夕食文化がある。
チリの一般的な夕食は、日本人からするとほぼ朝食。
というか、チリ滞在中の宿の朝食もオンセと全く同じ内容でした。
メニューは、紅茶orコーヒー+パンです。パンにはスライスチーズやハム、もしくはジャムなどを乗せて食べます。
(Adobe Stockより)
こんな質素な夕食で良いのかと疑問に思ってしまうのですが、チリの肥満率は高く、オンセのせいで痩せっぽちになることは無いようです(筆者の知人は日本からチリに渡り、4カ月で10kg増量)。
⑤その他
LGBTQとフェミニストのデモ運動が過激すぎる。
政治家も支持獲得のためにこれらのテーマに力を入れている。
あるデモでは女性たちが路上で大をしたらしい。
アボカド命。これでもかというほどアボカドペーストを使う。チリの定番ホットドッグ「イタリアーナ」のトッピングは、白いマヨネーズと大量のアボカドペースト。アボカドはスペイン語でaguacateなのだけれど、チリではpalta。
野犬が多い。ほとんど凶暴ではないが、衛生的にはバツ。
飼い犬は、吠えて吠えて吠えまくる。
チリ人はあまりファッションや見た目にこだわらない。
日本だと、髪からつま先まで完璧に手入れをして完璧に飾って出かける女性が多いが、チリではなんとなくTシャツとジーンズを着ていればOKな感じ。皆が揃ってダイエットに苦心している様子もない。男性も同様。
思い出せばまだまだありそうなのですが、ひとまず以上です。
みなさんはチリについてどんなイメージがありますか?
南米でも観光資源がとても豊富で比較的安全なため、おすすめの国です!