2022年9月の旅行記です。大学四年生夏休みの大冒険。
プエルト・ナタレスからバスで約二時間半、パイネ国立公園(トーレス・デル・パイネ、Torres del Paine)に行ってきました。日帰りバスツアーなんかもあるようですが、私は3泊4日でトレッキングを選択。
公園内をぐるっと一周するOコースと半分だけのWコースがあります。
このうち、後者のWコースが3泊4日(平均的なスケジュール)で行けるコース。
体力に自信が無い人 or 時間が無い人→日帰りツアー
トレッキング好き or 体力に自信がある人→Wコース
体力に自信がある and 旅程に余裕がある人→Oコース、と自由に楽しめる。
筆者(女性、当時22歳)は体力にはそれほど自信はなくとも、普段から長時間の散歩やハイキング/トレッキングに親しんでいるため、Wコースを無事歩き遂げることができた。
それでも、急な登りが続くところでは、お尻の痛みとお金を犠牲に払ってでも馬に乗りたいと心から願った。そうだ、ホーストレッキングというツアーオプションもありました。
こんな広大な自然の中でどうやって夜を明かすの?と思われるかもしれませんが、キャンプサイト、山小屋、ホテルの3つの宿泊オプションがあります。
キャンプサイトでは、自分のテントを持ち込むこともできますが、何日も重い荷物を背負って歩くのは正直大変です。元々持っていればよいのですが、このためにわざわざ購入するのも気が引ける、という方には朗報。
テントやマット、寝袋一式はキャンプサイトからレンタルできます。テントは最初から設営されているので楽々。シャワー、トイレも完備。
次の選択肢が山小屋。
コース上に何軒か山小屋があり、割高ですが安心して屋内で眠ることができます。食堂に行くと温かい食事が食べられます。メニューは、ケサディーヤやサンドイッチなど。
最後のオプションはホテルなのですが、こちらは要注意、全ての休憩ポイントにある訳ではなく、一部ポイントでしか利用できません。筆者はホテルに泊まっていないので詳しいところまでは分かりませんが、宿泊料金は結構します。お財布に余裕のある方はぜひ。
そして、全ての宿泊オプションに共通して言えるのは、営業シーズンに注意することです。パイネ国立公園は、寒さの厳しい冬の間は個人では入場できません。したがって、春が来てから夏にかけて徐々に稼働していくのですが、一部の山小屋はオープンするのが少し遅いことも。
夏のピーク時については、随分早い段階で予約が埋まってしまうことで有名。
一日にどれだけ歩くのか、どこでどの宿泊方法を取るのか、事前に確認して押さえておかないと、運悪く宿が取れなかった場合に大変なことになってしまうかもしれません。
そんなパイネ国立公園ですが、景観はそこはかとなく美しいです。
はるか遠くまで広がる草原、雪解け水の流れる小川、巨大な岩がごろごろ転がる川辺、高い木々に囲まれた森の道、迫力満点の雪山、ターコイズブルーの湖。
歩いているうちに、目まぐるしく景色が変化します。
パタゴニア旅行でパイネ国立公園とフィッツロイ山のどちらにしようか悩む人も少なくないと思います。もしどうしても片方しか行けない場合は、景観の多様さと日程の自由度からパイネ国立公園がおすすめです。
ちなみに、プエルト・ナタレスからパイネ国立公園までのバス車内で隣の席に座っていた日米ハーフの男性と最終日に再会しました。しかもその後、プンタ・アレーナスに戻った日にも街中でばったり遭遇したのには驚きました。歯磨き粉のCMに起用してほしいほど爽やかな笑顔の方でした。
アウトドア好きにおすすめなのはもちろんのこと、パタゴニアに来るなら絶対に外せないスポット、パイネ国立公園。チリで一番の思い出になりました。